リスティング広告は、ビジネスを展開する上で欠かせないウェブマーケティング手法の一つです。しかし、ただ広告を出稿するだけでは成果を上げるのは難しいもの。
この記事では、成果の出るリスティング広告を実現するためのコツやテクニックを10個紹介します。
リスティング広告の効果を最大化するためのヒントが満載の記事、ぜひ最後まで読んでみてくださいね。
成果の出るリスティング広告のコツ・テクニック
まずは、成果の出るリスティング広告のコツやテクニックを押さえましょう。
- CVRの高いキーワードから設定する
- 除外キーワードを設定する
- 配信エリアをむやみに広げない
- 部分一致や自動運用は最初は利用しない
- 見出しに関連キーワードを入れる
- キーワードと関連する広告文を書く
- 具体的な数字を用いる
- キャッチーな言葉を用いる
- 公式サイトの場合は「公式」を先頭に置く
- ランディングページを常に改善し続ける
1つずつ順番に説明していきます。
リスティング広告のキーワードの詳細については、「リスティング広告のキーワードの決め方は?掛け合わせ単語まで洗い出しできるおすすめツールを紹介」の記事でさらに解説しています。
コツ(1)CVRの高いキーワードから設定する
CVRとは、Coneversion Rate(コンバージョンレート)の略で、ユーザーがサイトに対して取った行動(商品購入や資料請求・会員登録など)に至る割合を意味します。
すなわち、リスティング広告を始める前に、コンバージョン率の高いキーワードから設定する必要があります。
リスティング広告からコンバージョンを獲得していく上では、どのような商品やサービスを提供するかによって、狙うべきキーワードが異なるのです。
では、「CVRの高いキーワードの設定の仕方はどのようにやるのか?」という疑問が湧いてきますよね。
こちらは、Google広告の管理画面で行います。
※Google広告を利用するには、Googleアカウントの開設と諸々の初期設定が必要です。
Google広告でキーワード設定をする手順
- 「すべてのキャンペーン」のページで「新しいキャンペーンを作成」を選択
- 自身のビジネスに合った目標を選択
- キャンペーンタイプを選択
- 目標達成方法を選択
- ウェブサイトのコンバージョントラッキングを作成するに設定
- 全般設定でキャンペーンの詳細設定を行う
- 広告グループの作成
キャンペーンの作成を始めるには、まず「すべてのキャンペーン」のページにアクセスし、「新しいキャンペーンを作成」を選びます。次に、自分のビジネスに最も適した目標を選択します。その後、希望するキャンペーンタイプと、その目標を達成するための具体的な方法を選択します。続いて、ウェブサイトのコンバージョントラッキングの設定を「作成する」に変更します。
次に、「全般設定」でキャンペーンの詳細設定を行います。ここでキャンペーン名を入力し、適切なネットワークを選択します。さらに、ターゲットとする地域や言語の設定を行い、予算やクリック単価などの金額設定を行います。この後、「広告グループの作成」を進めます。
キーワードの設定には、Google検索を参照して、取得したキーワードをエクセルやスプレッドシートで整理し、グループ分けを行います。分けられたキーワード群から、1つのグループを選び、その名前を「広告グループの設定」画面上の「広告グループ名」として入力します。
デフォルトのクリック単価を設定し(後からでも変更が可能です)、前に分けて選んだグループのキーワードを全てコピーして、「キーワード」欄に貼り付けます。最後に保存をクリックすることで、キーワードの設定が完了します。
ここから先で広告の作成があり、最初のうちは大変かもしれませんが、慣れていけば、サクサクと捗りますよ。
まずは、Google広告でのキーワード設定を積極的に使い、高いコンバージョン率のキーワード設定をしていきましょう。
IPアドレスの除外設定については、「IPアドレスの除外設定とは?リスティング広告の不正クリック防止のために必須の設定を確認しよう」の記事で触れています。
コツ(2)除外キーワードを設定する
リスティング広告運用において、除外キーワードは、キーワード選定と同等に重要であると言えます。
除外キーワードの設定が、広告配信するターゲットを明確にし、費用対効果の最適化が見込めるようになるのです。
サッカーシューズの販売店がリスティング広告を載せるとしましょう。
ここでコンバージョンに繋がるキーワードは「サッカー シューズ」と、その関連キーワードですよね。
必然として、「サッカー シャツ」や「サッカー チケット」などは除外キーワードになります。
これらの除外キーワードを設定することで、コンバージョンにより繋がりやすい適切な広告配信が可能になるわけです。
そして、リスティング広告における費用対効果の向上に繋がります。
コツ(3)配信エリアをむやみに広げない
リスティング広告を作り、どの地域に配信をするのかの設定をすることをエリアターゲティングと言います。
ターゲット設定をするエリアを広げすぎてしまうと、見込み客ではないユーザーからのクリックまでも当てにする格好となり、費用対効果も期待できません。
リスティング広告は、エリアターゲティングをかけ合わせることによって、店舗近くのユーザーやそのエリアをよく訪れるユーザーに向けて広告を出しやすく、成果に繋がりやすくなるのです。
例えば渋谷区で展開されるイベントの広告を九州地方の人に向けて発信しても、実際に渋谷まで来てくれる人はごく一部でしょう。それよりも関東圏に絞って広告を出す方が、実際に現地へ来てくれる割合は高くなります。
このようなエリアターゲティングはGoogleまたはYahoo!広告で設定できます。
コツ(4)部分一致や自動運用は最初は利用しない
リスティング広告の部分一致とは、設定したキーワードと関連性の高いキーワードにも広告が表示される仕組みを言います。
また、リスティング広告における自動運用は、入札単価の最適化やキーワード選定などの広告運用に必要な業務を自動的に行ってくれるシステムです。
どちらも、効率的にリスティング広告を利用していくうえでは、賢い方法にはなります。
しかし、最初から活用すると、キーワード選定で迷いが出たり、自分たちが意図しない入札単価やキーワードに設定されてしまう可能性があります。
リスティング広告に載せるキーワードは、除外キーワードや具体的な成果を設定して進んでいったうえで、手をつけることが無難ですね。
コツ(5)見出しに関連キーワードを入れる
リスティング広告から集客の効果を出していくためには、サイト内の記事に使う見出しには、関連キーワードを入れるようにしていきましょう。
これはリスティング広告のアルゴリズム対策の1つとなります。
自社のサイト内記事に設置したリスティング広告からお客さんを流入させていくためには、必須事項と言えます。そのためには、リスティング広告として評価を上げ、上位に表示されなくてはいけません。
そこで、重要になるのが見出しや広告文に関連キーワードを入れることです。関連キーワードは、平均以上の検索ユーザーが求めている情報をリサーチすることから、すなわちユーザーニーズを示しています。
「見出しや広告文に関連キーワードをいかに入れられているか」を意識していきましょう。
コツ(6)キーワードと関連する広告文を書く
リスティング広告では、広告文を充実させる事の方が重要です。しっかりとした広告文を備えることで、競合他社との差別化を図れます。
サッカーシューズを作っているメーカーのリスティング広告にも「サッカー スパイク キック精度」のキーワードを盛り込むだけでなく、同じ性能のスパイクを作っている他メーカーとどこで差をつけるのかを考える必要があります。
ここで、「高い精度のボールを蹴ることができます」だけでは、購買意欲は湧いてきませんよね。
「高い精度のボールを蹴り、距離感・タイミング・強弱を正確に捉えたパスセンスを磨き抜き、最高のパサーになれること間違いなし!」という広告文を目にすれば、ワクワクした気持ちとなって、「買いたい!」と思えるでしょう。
競合ひしめく自分たちの業界で、リスティング広告から多くのお客さんを流入させるための広告文を充実させていきましょう。
リスティング広告の競合分析については、「リスティング広告の競合分析術|チェック項目やおすすめツールを解説」の記事を読むことで、さらに詳しい情報を理解することができますよ。
コツ(7)広告の目標を定量で出す
リスティング広告では、具体的な数字を用いて、目標を決めていくようにしたいですね。
目標を設定することで、ユーザーが広告を目にする数字が出てきて、そこから数値を改善して、達成に近づいていく訳です。
具体的な設置方法は「予算〇〇万円で△件の成約を獲りたいので、目標コンバージョン数を▢▢件にする」というようにしていけば、具体的な改善策も見つかります。
目標設定と改善を重ねて、集客に繋げるためのリスティング広告として、具体的な数字を用いるようにしていきましょう。
コツ(8)キャッチーな言葉を用いる
リスティング広告の見出しやタイトルにはキーワードの他に、キャッチーなワードも必要不可欠です。
キャッチ-とは、「人の目を引く様、印象的な」という意味が込められています。
いわゆる視覚的な効果にもなりますが、ユーザーが広告を一目見たときに、そこから成約につなげやすい方法であると言えます。
サッカーシューズを作るメーカーのサイトのリスティング広告に、【ピッチ上の支配者に】という一言を目にした学生のサッカープレイヤーなどは、釘付けになるはずです。
【】や太字を使うなどして、より際立たせるモノを目にすることで、商品購入に繋がっていくわけですね。
リスティング広告の見出し・タイトルには、キャッチーな言葉も用いて、ユーザーの購買意欲を高めさせていきましょう。
ただしリスティング広告はクリックによって課金されるので、とりあえずクリックさせるという考え方は危険です。あくまでも想定ターゲットにより届くためにはどうするかという視点で、クリック率向上のための施策を考えましょう。
コツ(9)公式サイトの場合は「公式」を先頭に置く
リスティング広告を載せるサイトが公式サイトである場合には、広告のタイトル先頭に「公式」を入れるようにしましょう。
「公式」を先頭に入れることで、広告の商品の信頼度を確保することが込められているのです。
「公式」という単語は不思議なもので、ユーザーが安心するからか高いクリック率を得られることが多いです。
特に自社が販売している商品、サービスにおいては「公式」とつけることで質の高いユーザーを逃すことなく呼び込むことができます。
コツ(10)ランディングページを常に改善し続ける
ランディングページとは、「検索結果や広告などを経由して訪問者が最初にアクセスするページ」のことです。
リスティング広告も経由手段の1つとしてあるわけですが、実際には、クリックしてもらってから先で案内するランディングページが重要になります。
その広告から、自社のホームページなどに流入させるとして、その中に載っている情報は常に新しいものでいることで、自社業界の最新トレンドやユーザーのことを理解しているのだなという印象を持ってもらいやすくなります。
また、ぺージの見やすさも考慮していくと同時に、最新機能も常に更新していることが望ましいです。
リスティング広告から流入させるランディングページも、常に改善や更新を繰り返し行い、流入や成約件数を増やしていくようにしましょう。
「リスティング広告の分析レポートはどう作る?運用成果をわかりやすく伝える書き方の例を紹介」の記事では、リスティング広告の分析について詳しく紹介しています。
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リスティング広告で見落としがちな注意点
ここからは、リスティング広告で見落とされがちな注意点を解説していきます。
主な抜け穴となるポイントは、次の3つであることを押さえておきましょう。
- 設定した広告文や広告見出しは全てが表示されるわけではない
- 規約に触れないようにルールや法律をチェックする
- スマホとPCで表示文字数が異なる
1つずつ順番に解説していきます。
リスティング広告の勉強法については、「リスティング広告のおすすめの勉強法とは?マーケ担当者が読んでおきたい本・セミナーについても紹介」の記事でも解説しています。
設定した広告文や広告見出しは全てが表示されるわけではない
1つ目に注意するべき点は、広告文や広告見出しは全て表示されるわけではありません。
Google検索で見られる強調スニペット表示や検索結果に表示される文章は、途中で途切れてしまっていることを目にしたことがあるのではないでしょうか。
リスティング広告の設定の際に作った見出しや広告文は、検索キーワードによって自動で表示されたり、されなかったりします。
また、広告見出し2よりあとのものは、途中で文字が途切れてしまうこともよくあります。絶対に伝えたい内容は広告文1に入れるなど、内容の優先度を決めて設定しましょう。
規約に触れないようにルールや法律をチェックする
リスティング広告では、規約に沿った運用をしていくことは至極当然です。
主にチェックすべきポイントは以下の通りです。
- 文字数
- 使用可能記号
- 禁止事項
この3点になるわけですが、使用可能記号は特に気を付けましょう。
初心者ですと、「有名スイーツが驚きの大特価!!」などと、文章を目立たせてしまいがちになります。
規約を破ってしまうと、広告を載せることを禁止させられるペナルティも課される可能性があります。特にアフィリエイトサイトでリスティングを行う場合は、NGキーワードのような規約が厳しいため、リスティング広告に関する規約はよく読んでおきましょう。
以上のようにリスティング広告運用の際にはルールや法律を見直しながら、規約を守って載せていくようにしましょう。
スマホとPCで表示文字数が異なる
リスティング広告で設置した広告文やタイトルは、スマホとPCとで表示文字数が異なることも心得ておきましょう。
そのため、重要なキーワードはなるべく左側へ寄せることで、スマホでもPCでも途切れずに表示させるというような工夫が求められます。
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リスティング広告のテクニックまとめ
この記事では、成果の出るリスティング広告のテクニックやコツ、注意点を解説していきました。
リスティング広告で集客や成約数を伸ばしていくためには、キーワード選定・タイトル・広告文・具体的な予算と目標設定・改善など、様々なポイントをまとめ上げて、アクションに移していくことが肝心です。
また、レイアウト技術や規約に則る点において、盲点にならないよう逐一チェックしながらの運用を心がけていきましょう。
決まりを守りつつも、自分たちのオリジナルなリスティング広告で、成果に繋げていってくださいね。
リスティング広告のテクニックを磨くには、色々な会社のやり方から学ぶのがおすすめです。リスティング広告は専門性の高い分野なので、人材確保に苦労している企業は多くあります。
そのような企業の広告運用の業務委託を受けて、副業として稼ぎながらリスティング広告のノウハウを実践していくのも非常に学びになりますよ。
Marketing Pieceでは、マーケティング職に特化した業務委託案件をたくさん紹介していますので、興味がある方はぜひみてみてくださいね。
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